今回のブログでは、EIPOW第100回を記念して、欧州イノベーションニュースの配信を開始してからの2年間を振り返ってみました。 皆様にEIPOWをお届けして約2年、第100回を迎えることができたのは、読者の皆様のおかげです。多くの建設的なご意見をいただき、中には弊社のクライアントやパートナーになってくださった方々もいらっしゃいます。これからも、一貫して興味深く、皆様のお役に立つコンテンツをお届けすることで、このような関係を強化していきたいと考えています。
「欧州イノベーションインサイト」の始まり
このニュースレターは2020年4月、パンデミックにより海外渡航が制限され、欧州のスタートアップエコシステムが遠い存在になってしまったことを機に、欧州の最新ニュースやトレンドを皆様に伝えるために、開始しました。 それ以来、毎週、イノベーション、スタートアップエコシステム、またテクノロジーに関する欧州の最新ニュースをキュレーションし、読者の皆様が欧州で起きていることを常に把握でき、さらに現在および将来のグローバルビジネスの指針となるような情報を発信しています。
過去2年間のイノベーションの動向
この2年間で、欧州から発信されるサステナビリティ関連の記事が飛躍的に増加しました。サステナビリティの重要性が日本でも高まるにつれ、日本企業が欧州のイノベーターと密接に協力し、サステナビリティの目標達成を支援するというニュースも多く目にするようになると予想されます。 また、イノベーションが行われる「場所」の多様化も進んでいます。パンデミックによるリモートワークの増加で、地理的な制限が外れたのです。ロンドン、パリ、ベルリンといった主要なイノベーション・ハブが好調を維持する一方で、欧州の新興イノベーション・ハブにおいて、巨大なベンチャーキャピタルとの取引が目立ちます。最近では、ブルガリア初のユニコーンスタートアップ企業Payhawkが誕生し、さらに1億ドルの資金調達を行ったことが話題になりました。 次に、過去100回分の中からイントラリンクスタッフが厳選したニュースをいくつかご紹介したいと思います。
2020 4月:Covid-19との戦いに挑むテクノロジー
欧州イノベーションインサイト第1回 英国のメーカー、Dysonが、Covid-19のパンデミックに取り組む医療機関を支援するため、わずか10日間で新しい人工呼吸器を設計。 着目点 科学者、エンジニア、イノベーターが国境を越えて協力し、革新的な機器や治療法を開発するという、非常に元気の出るニュースであった。
2020 7月:欧州で起きている新しい技術トレンドを紹介
欧州イノベーションインサイト第17回 欧州の3Dプリンティング産業は活況を呈しており、3Dプリンティング関連の欧州特許出願件数は年間36%増加。 着目点 3Dプリンティングは医療、建設、エネルギー、食品などの分野に革命を起こすと言われており、欧州はその発展をリードしている。
2021 3月:EUで研究開発を促進するための大規模な資金調達プログラムが発足
欧州イノベーションインサイト第50回 欧州委員会は、欧州の革新的なプロジェクトを支援するため、955億ユーロの研究開発支援プログラム「HORIZON」を発表。 着目点 多くのスタートアップ企業や研究機関・産業コンソーシアムが本イニシアチブの支援を受け、高成長分野でのキーテクノロジー開発を加速させている。
2021 9月:イスラエルのイノベーションエコシステムの成長
欧州イノベーションインサイト第74回 イスラエルは、エルサレムを国のハイテクおよびバイオテクノロジーの中心地にすることを計画しており、イスラエルのイノベーションエコシステムの成長を加速。 着目点 政府主導のイノベーションは、企業のイノベーションチームが注目すべき国や分野をピンポイントで提示している。
2022 2月:日欧のコラボレーションを核とした活動
欧州イノベーションインサイト第94回 三菱重工は、リサイクル不可能な混合廃棄プラスチックをカーボンフリー燃料や新素材、分散型再生可能熱に変換する技術を持つ英国のHydrogen Utopiaと提携。 着目点 世界が直面している大きな問題を解決するため、日本企業と欧州のイノベーターたちが協調することの重要性を強調している。
最後に、、、
引き続き、より良い記事を皆様にお届けできるよう日々精進してまいりますのでこれからも末長くご愛顧賜りますようお願い申し上げます。 イントラリンクスタッフ一同 欧州エコシステムへのご関心をお持ちの方は、ぜひこちらからイントラリンクまでお声がけください。